The Analog DAC
世界中で技術的に最も進んだDAC!
定価 630,000円〜
特徴
・内部80ビットデジタル処理
・上位機種で培ったフェムト秒クラスのクロックジッター低減技術
・384KHzのディスクリートDAC群を搭載
・デジタル制御のアナログボリウム
・独立型電源を採用
・入力部をハイレゾI2S技術でモジュラー化
・インターネット、無線LAN経由であなたの携帯電話から操作可能
・簡単に使えしかもシステム構成にも対応できる
・最高のアナログソースに迫る最高の音質(自然な感じ、スムース、歪感、ダイナミズム)
まるでアナログソースみたいなサウンド!
はじめに
音楽を愛する人たちが再生のときにもっとも気にするのが音楽が自然に聞こえるかという点です。
その限られたダイナミクスと比較的高い歪にもかかわらずアナログ装置はその点でまだ愛用され、敬意を持って扱われています。今でもデジタル機器はその点ではアナログに挑戦し続けていると言っても過言ではありません。
私どもMSBはこのDAC製品の開発のゴールをこの一点に集中してはじめました。そのためまず名前をThe Analog DACとしたのです。私どもがデジタルオーディオで理解している限りの技術とさらにアナログサウンドの特徴・特性に関連する技術的観点を全て利用してアナログにできる限り近いサウンドを出すDACを一から築き上げようと考えました。アナログサウンドだけでなくアナログと同じく簡単に使えることも必要です。
アナログのような自然な音と簡単な操作を両立するため私どもは進んだ技術を数多く採用するだけでなく、うまく調和の取れたものにする努力をいたしました。The Analog DACはその結果大変画期的な製品となりました。私どものDAC-IVシリーズと異なり、アップグレードはなしです。その代わりThe Analog DACは最新・最良のクロック、デジタルフィルター、ラダーDAC技術を調和のとれた形でまとめあげたシンプルだが信じられないくらい進歩したパッケージ製品として生まれることになりました。
DACを製造・販売してきた長年の経験から私どもは普遍的な機能で不可欠なのは入力のソース、フォーマットの切替だと思います。The Analog DACはこれに革新的なコンセプトで対応しました。ハイレゾリューションI2Sを持つスロットバスを3つ用意しました。入力はモジュール化され、USB2、MSB ProI2S(UMT+/DataCD+用)、標準的なAES/EBUとS/PDIFがあり3つまでであれば必要なものを自由に組み合わせてスロットに挿して使えます。
またもうひとつの速い変化への対応としてはユーザインターフェイスがあります。私どもは汎用のRS232インターフェイスとCAN
BUSインターフェイスモジュールを用意しました。これらによりインターネットベースでの操作、制御またファームウェア、ソフトウェアの更新などもDACのカバーを開けずに随時簡単に行えます。
外装について言えば、カバーはありません。もうひとつのデザイン上の革新はこのDACの構造です。部品を取り付けるための凹みは無垢の板材を削りだしています。主なDACの部品はこの部材に溶接され、部品同士の不要な機械的結合を防ぐだけでなく、温度を全体で均一に保ち寿命を伸ばし安定した動作に役立ちます。かなりのオーディオファンは既にアナログサウンドの良さは優れた電源が寄与していると知っておられます。そこでまた私どもは優れたフルアナログ安定化電源を複数の独立トランスを使って実装しました。これによりDACの全ての部品に分離されたクリーンな電源が供給されます。
そして極めつけはボリウムに採用したアナログの高音質ステップアッテネータです。これにアナログ入力と切替も(オプションとして)も追加してやることでシステムとしてほとんどのケースではプリアンプすら不要にできるインテグレート製品としてまとめています。
デジタル機器で扱いが面倒なのはデジタルであるがゆえに制御してやるべき部分が多すぎることです。ここも驚くほどに改善しました。The Analog DACは非常に簡単に使えます。たったひとつのボタンとつまみだけの操作です。ボタンを押せば入力が切替でき、つまみを回せばボリウムが調整できます。他に何か必要でしょうか?リモコンを使えばミュートしたり、位相切替(反転とノーマル)ができます。さらに色々設定したいむきには無線Wifiオプションを使ってスマホなどから設定できます。
これらを全て手にできて、しかも簡単操作でアナログサウンド(に近い自然な音質)に没頭できるのです。
社長のLarry Gullmanの「お客様の素朴な疑問に答える
『いったいこのアナログDACはDAC-IVシリーズとどう違うの』と良く質問されます。
答えはあまりシンプルではありません。いわばBMW Mini(昔のMiniから進化した)と最新のプリウスを比較するようなものです。ふたつはとても良くできた商品ですが、目指しているゴールや方向が少し違います。
初歩から見ていくと…DACがデジタルデータを再生するときには二つの独立して要素があります。ひとつはアナログ電圧の正確さ、もうひとつはデータを出力するタイミングの正確さです。まさに正確な電圧を生成するかがDACの正確さを決定します。またクロックジッターはサンプルデータ設定が正しい時刻にできるかを決定します。以下のグラフはレベル変動とクロック信号の誤差が信号の特性に基づいた音質にどのような誤差を生ずるかを示しています。テストトーンなどはここでは重要ではなく、音楽について考えています。つまり音楽における感覚の変化は音楽の特性とどのような誤差が生じたかにより決まっています。
私どもの感じた限りを簡単にいえば振幅(レベル)の正確さは声や楽器音のリアリズムを感じさせ、正確な調和感を直接に構成するのに役立ちます。
それに対してジッターはデジタル独特の尖った、あるいは汚れた感じを強め、焦点をぼかした感じにします。ジッターがあると私には音楽からおいしい部分を切捨て、聞けば聞くほど疲れた感じになります。私にとってこれは既定の事実です。
これに対して1bitのΔΣ方式のDACではレゾリューションとデジタル臭さは並び立たない(トレードオフ)であると感じられるでしょう。両方を得ることはできず、もしデジタル臭さを払拭するとできるとすればディテールの部分をフィルターで除去することになります。
MSBのDACで採用しているラダーDACはそれに対して独立した二つの(相反する?)パラメータを調整する可能性があります。DAC-IVファミリー(Platinum DAC-IV 、Signature DAC-IV、Diamond DAC-IVおよびそれぞれのPlus付きシリーズ)は3種のDACモジュールごとに正確さを提供します。いずれもThe Analog DACと同等またはそれを凌ぐ正確さを持つ高性能機器です。
しかしThe Analog DACは基本モデルで時間軸の正確さにおいてDAC-IVシリーズの基本性能と比して安定したジッター性能を提供しています。シンプルで機械的にしっかりした構成もこれに貢献しています。しかし、これもFemto Galaxyクロックを実装したDAC-IVシリーズと比べると少し見劣りがします。ある金額の範囲内でThe Analog DACはジッターの少なさで優れたバランスの構成になっています。
きっとThe Analog DACは自然なサウンドは皆様に愛されると思います。何しろデジタルのとげとげしさ、ほこりっぽさがありません。まるでアナログソースを聞いているようだと感じられることでしょう。ただDAC-IVにFemto Galaxy クロックを装備したものを聞くと少しばかり正確さを欠き、全体的な正確さを欠いているかなと気づくと思います。
予算にぴったりならThe Analog DACは完璧なものと言えるでしょうし、予算があり少しづつ改善してアップグレードして完璧なものに仕上げて行きたい向きにはDAC-IVがぴったりです。
もしDAC-IVが予算的には検討対象外でΔΣ型のDACなどを検討するよりぜひ一度The Analog DACを決める前に聞いてください。
制御オプション
標準1(標準リモコンでできる機能)
・ボリウム制御
・ミュート
・入力切替
制御オプション2: 高級リモコンWAND
・ボリウム制御
・ミュート
・入力切替
・位相切替
・リクロッキングON/OFF
・表示ON/OFF
制御オプション3: 無線LAN(Wifi)またはRS232による直接制御
・ボリウム制御
・ミュート
・入力切替
・リクロッキングON/OFF
・表示明るさ切替
・デジタルフィルター選択・切替
・アナロググラウンドとデジタルグラウンドの切り離し
・さらに詳しい技術的な設定(ディザーやレベルなど)